実際に校外プログラムに参加した高校生に参加者体験談「パイセンに聞いてみた!」
今回はアメリカ、チョート校のサマースクールに参加した方々にお話を伺いました。では、どうぞ!
こんにちは!私たち、EHKNRTは2017年夏にアメリカにあるチョート校のサマースクールに参加してきました。私たちが参加したのは二週間のプログラムですが、最長で五週間のものもあります。
- Why did you want to join in Choate Summer? -なぜ応募したか-
・新たな挑戦をして自分の可能性を深めたかった
・先輩からのお話を聞いて興味をもった。
・同年代の友達ができるのが魅力的だった。
・いろいろな国から来る世界の学生と話せる良い機会だと思った。
・アメリカの大きな学校を見てみたかった。
・ドミトリー生活が楽しみだった。
・机の上だけでなくて、五感を使って英語を学べると思った。
・ボランティアに興味があった。
・化学を英語で学んでみたかった。
- How to apply -アプライの方法–
私たちの学校では「Who am I」という英語で書く自己紹介文と、日本語で書く志望動機が校内選考としてありました。校内選考を通過後、個人でChoate校への申し込み(apply)をします。Choateへのapplyは全て英語でホームページから自分で行う必要がありました。申し込みには次の3点が必要でした。学校の先生が用意してくださる推薦状3枚と成績表、各自で埋めるChoate校ホームページのapplication form、そしてGraded Essayという自由課題のEssayです。12月頃後期中間考査を乗り越えながらChoateにapplyしました。その後、突然Gmailに合格通知が届きました。喜びよりも驚きとまだ信じられない気持ちのほうが大きかった気がします。
その後も怒涛の流れで以上の作業を行い、合格通知が来てからはChoateまで本当にあっという間でした。これらのChoateへのapplyは全て英語。自分で行うことは大変な作業でしたが、少なからず自立心が身についたと思います。全ての選考を終えて結果が判明するまで約半年かかりました。
- Life in Choate –Choateでの生活-
チョート校には多彩な設備が整っていました。ジムやプールは好きなときに利用できます。St.John Hallという所には卓球ができる場所や映画を鑑賞できる部屋、お土産を買えるChoate Store、カフェもあります。ダイニングホールでは朝昼夜美味しいメニューが用意されており、バイキング形式です。日替わりのメニューやアイスクリームメーカーなどもあり、友達とわいわいおしゃべりながら楽しく食事ができます。他にもサイエンスセンターという理科の実験などを行う建物や噴水、教会などがありました。
次はチョート校での日々のスケジュールです。
7:15 | Breakfast |
8:00 | Volunteer work |
12:00 | Lunch |
13:00 | Volunteer work |
16:15 | Sport |
17:30 | Dinner |
18:15 | (Dorm Sport) |
20:00 | Study hours |
23:00 | Light off |
これはvolunteer corpsの平均的なタイムスケジュールですが、だいたいどのコースも同じです。本当に一日があっという間に過ぎてしまいました。夜8時から始まるstudy hoursでは必ず寮の自分の部屋にいて勉強をしなくてはいけません。volunteer corpsだけは異なり、ドキュメンタリーを観たり、ゲストをお招きしてお話を伺ったりしました。
また、週末や水曜日は午前で授業が終わるので、午後は自由に使えます。みんなでプールや近くのtownのお菓子屋さん、walmartというスーパーマーケットに行ったり、たまった洗濯物をlaundryで洗ったりして過ごしました。また、学校主催のブルーベリー狩りやNYトリップ、ダンスパーティーにも参加しました。
- About course -コースについて–
私たちはVolunteer Corps in ConnecticutとConcepts in Chemistryに参加しました。
<VOLUNTEER CORPS>
~Our mates~
私達日本人5人にアメリカ人の女の子3人、イギリス人の兄妹、ノルウェー人の男の子、中国人の男の子
~Activities~
・フードバンクでお肉をパッキング
・ビーチのゴミ拾い
・ペインティング
・幼稚園児のお世話
・雑草抜き、庭の開拓
・老人ホームでご年配の方々とミニゴルフ
・ホームレスの方からお話を聞く
・おむつの詰め替え
など様々なことを行いました!
さらに詳しくランキング形式で紹介します。
- 3位は…フードバンク!
はじめ*フードバンクのことを私たちはよく知りませんでした。しかし、ボランティア活動をしていく中でフードバンクの大切さと、それをはるか昔から取り入れていたアメリカのボランティア精神の高さを感じました。
*フードバンク:スーパーなどで余った商品を貧しい人々に送るところ
日本ではフードロスプロジェクト(アメリカでは1967年スタート。日本では2000年スタート。) というものがあって、余った食材などを子供食堂などに提供している。
- 2位は…ミニゴルフ@老人ホーム!
老人ホームに行き高齢者のゴルフのお手伝いをしました。高齢者の方と英語で接するのは容易でなくどうすればスムーズにいくのか、模索しながらボランティアをしました。
- 1位は…ホームレスだった方のお話をきいたこと!
日本ではなかなか接することのないホームレス。お話を聞く前は、ホームレスの人々は夢がなく、怠慢で犯罪とかを起こしうる人だと思っていて、見つけたら避けていました。しかし、お話を聞いているうちに、ホームレスの方が本当に感じていること、ホームレスという社会問題の大きさ、ホームレスには誰にでも起こりうるということを知ることができました。
〜!!TALK SHOW!! by パイセンs〜
Q.Volunteer Corps はどうだった?
A. R:ボランティア自体、参加したことが日本ではほとんどなかったからいい経験になったねー。果てしなく思える海岸の清掃も、みんなでやれば成果が出るし。
E:幼稚園の園庭をきれいにしたり、ペンキを塗ったりして、子供たちが喜んでくれた時はうれしかったな~。夜のスピーカーシリーズやディベートも新鮮で面白かったよね。
Q.一番心に残っていることは?
A. N:ホームレスの方のお話を直接聞いたことだなー。どんどん孤独になっていく話が切なかった。
H:そうだね。でも、誰にでも起こりうることなんだって知ったね。
T:ディベートでは、日本はどうですか?と聞かれて、応えられない自分が悔しかったな。言葉の壁だけでなくて、問題について普段あまり考えていないなと思って。
R:同じ部屋の子は、毎日CNNのニュースに目を通していたよ。帰ってきてから新聞を読むようになった(笑)
E:貧困問題にしても、ノルウェーの子は自分で仕切って学校規模で古い洋服を集めるとか、主体的に活動していたね。
活動を行う上で、飢えと貧困の問題や環境保護にむけた対策など、コネチカットがかかえる社会問題に触れることで、考えることが沢山ありました。また様々な経験をしている方々からお話を聞き、共にディスカッションをする機会もありました。例えば地域における教育の格差をなくそうと頑張っている方や、以前にホームレスの経験があった方など、きっかけがないと日常ではなかなか接することはない方々とお話しするきっかけを与えてくれました。
実際に体験をしながら学ぶ。当事者から話を聞く。自分の目でみて肌で感じることで、アメリカの実態とその社会問題のグローバル性を知ることができました。また、日常でアメリカと日本を比べることも多く、ボランティア精神とは何なのかということを深く考えるきっかけにもなりました。
このようにたった1日のボランティア、身の回りを改善するだけでも、そのことについて学べて、世界を見ることができてまた、世界に発信できる可能性があると感じました。
<CONCEPTS IN CHEMISTRY>
これは化学基礎を学ぶクラスです。一日合計4時間ほど化学の授業を受けていました。高校一年間分の授業を11日に詰め込み、その分宿題も多く、なかなか大変でした。しかし実験の機会も豊富にあり、クラスメイトも個性豊かな面子で、良い非日常の体験になったと思います。期末考査が終わってからサマースクールに行ったのですが、授業日数のうち二日はテストで、テストの悪夢からは最後まで離れられませんでした。
授業内容は、最初は導入から始まり、単位計算、元素周期表、元素の仕組みの解明までの過程や歴史、最後はmol計算や結合の法則に至るまで、日本でも中学生が習う程度の範囲が半分、習わないようなことが半分でした。スペルの長く単語を多くメモしなければならず、先生や生徒が話すスピードも速く、自分が発言するしたときも素早く内容をまとめて相手に伝えなければならないなど、まるで英語の修行のようでした。
一日の流れは以下の通りでした。(人により個人差はあり)
6:00 | 起床、ルームメイトを起こさないように身支度 |
6:30 | 机の電気のみをつけ、昨日の宿題の残りを済ませる。 終わっていたら動画視聴や日本の家族、友達に連絡 |
7:30 | ルームメイトが起き始める、朝ご飯を食べに食堂へ。 |
8:15 | 教室に到着、授業開始。 |
9:35 | 1、2時間目終了、休み時間開始。 |
10:10 | 休み時間終了、授業再開。 |
11:30 | 3、4時間目終了、昼ご飯を食べに食堂へ (本来は5、6時間目の時間だが、授業がないため休み時間に) |
13:20 | 休み時間終了、授業再開。 |
14:40 | 7、8時間目終了、寮に戻る |
16:45 | Sportsの時間、フリスビーをしにラグビーフィールドへ |
17:45 | Sportsの時間終了、寮に戻りシャワーを浴びる |
18:30 | 同じ寮の仲のいいメンバーで晩ご飯を食べに食堂へ |
20:00 | Study Hours、自室に戻り宿題をする |
22:00 | Study Hours終了、両親に一日の報告 |
23:00 | 点呼と消灯、ベッドに入ってのんびり |
23:30 | 学内のWi-fiが切れる。 |
- Life in Dorm!! -ドーム生活–
寮、通称*dormは、外装もdorm mateの仲の良さも本当に様々でした。どのdormも過ごしやすく、個性があって、帰るころには自分のdormに愛着を感じます。寮生活は他国から来たdorm mateの子と仲良くなる機会でなかなか経験できない素晴らしいものでした。生活していくなかで、少しずつ友達との絆が深まっていくのは寮生活の大きなメリットだと思います。ちなみにEHKとNTはそれぞれ同じdormでした。振り分けは偶然なので、日本人が必ずいるとは限りません。
*dorm=寮、セキュリティは万全です。伝統的な家の形をしたものから現代的なものまで様々です。各dormにはアドバイザーがいらっしゃって、わからないことがあったらすぐに聞くことができました。
- 不便だったこと
K:夜の11時をすぎるとWi—Fiが切れること。先生へのレポート提出もメールなのでその時間までにレポートを仕上げなきゃいけなかったのは大変だった。
T:ブラインドが壊れてて夜に真っ暗にできなかったこと。結構夜でも明るいんだよねー。それにデスクライトがなくて部屋の照明が暗かったから、着いてすぐwallmartで電気スタンドを買った(電圧が違うから日本では使えないけどTT)
N:あと、シャワー室の着替え場所の横に窓があってブラインドがあるんだけど、これが壊れてたんだよ!シャワー浴びるときはヒヤヒヤしたー。
- その他…
〜!!TALK SHOW!! by パイセンs〜
- 楽しかったこと
R:私は毎日のドーム生活!私のドームの子達は特に仲が良くて、朝から夜まで一緒に居たよ!夜はドームのコモンルームでダンスしたりした!今までも仲は続いていてSkypeをしたり、クリスマスカードを送りあったりしてるよ。本当に良い友達ができたなー!
T:私はNew York day tripが一番楽しかったー!決まったエリア内を自分たちだけで自由に観光できたよ!ニューヨークに滞在できたのは数時間だったけど、しっかり計画たてて、タイムズスクエアやセントラルパーク、M&Mなど観光名所という名所は全部行けたね。充実していて本当に楽しかったー!
H:私はスポーツの時間が楽しかった。部活みたいだったよね。私はFitnessを選んだよ。Gymの設備は充実していて運動に打ち込めた!おかげで痩せたもんねーだ。
E:私はUltimate Frisbeeを選択した!フリスビーはチーム競技だから他の国から来た人たちとも仲良くなれるチャンスだったよ!
- 苦労したこと
R:Kは、コースで日本人一人だったし専門用語もあったし、大変だったんじゃない?
K:最初の1週間はテストが多くて、おまけに時差もあってつらかった。でも、翌週から実験が増えてきて楽しくなったよ。関数電卓を使うことが普通だから、もっと使いこなせたらよかったな。Rは日本人一人のドミトリーだったよね。
R:そうそう。最初は、大丈夫かなと思ったけど、同世代の子だから音楽など趣味を通じて仲良くなれた。みんな一緒なんだなと思ったよ。
- 危険な思いをしたことは?
R:あまりないよね。
H:ないない。チョートの人達は本当に親切だったし。
N:ニューヨークのデイトリップも地下鉄に乗ることは禁止されていたから、ひたすら歩き回りました。
E: ニューヨークからChoate行きのバスの運転手さんが携帯を使いながら運転しててヒヤヒヤした…笑
K:でも、自分の持ち物はきちんと自分で管理すべし。お土産用に買ったお菓子が、全部同じドミトリーの子に食べられちゃってた。
- チョートに行って変わったこと
世界は広い。いろいろな世界が自分の周りに広がっている
「もっともっと挑戦したい。」という前よりも積極的な自分がいる
英語がもっと好きになる
今までにはなかった新たなつながりが得られる
帰ってきた後もチョート校の同窓会があり、幅広い年齢の方と交流できる。
〜パイセンそれぞれの感想〜
E:私は「英語を学ぶのではなく英語を使って世界中から訪れる高校生と意見交換をする」というプログラムの主旨に魅力を感じ、参加を決めました。ボランティアクラスの活発な授業を通して、相手の意見に耳を傾けると同時に自分の軸をしっかりと持ち発信することの大切さに気づきました。将来は世界で活躍できる人になりたいので、これからも使える英語力を意識して勉強していきたいです。
H:私たちはディスカッションをしたり、友達と話したりしたときに沢山のことを学びました。まず先入観にとらわれない思考を持つこと。これは世界中から人が集まるchoateでしかその大切さを知ることはできません。やはり考え方にも国風があらわれており、それぞれの国と日本を比べることはとても面白い、良い経験でした。
T:私は、英語の壁にぶつかり、現在の英語力、自分の本当の実力を知りました。Choateに行く前は、学校で英語を三年間学び、ある程度自分に自信を持っていました。しかしnativeはすごかったです。私は最初のdormmateとの顔合わせの時に英語ショックを受けました。しかし英語力は苦しんだ方が身に付くと言われます。翌日からは開き直って、自分のベストを尽くそう、人一倍努力しようと頑張りました。このような経験は日本ではなかなかできません。派遣される日本人が少ないchoateならではの魅力だと思います。
K:私は、先生と生徒のディベートを、またそこになかなか突っ込んでいけない自分を見ていて、自分は英語力も対話力もまだまだだなと実感しました。これからはわずかな会話の空気の切れ目や発言のチャンスを見逃さないようにし、また論理的な思考と冷静で多面的な視点を大切にしていきたいと思います。
R:私はlanguageはコミュニケーションをする際にもちろん大切ですが、Content、つまり’内容’を持っていることがどれだけ重要かということを今回実感しました。最初に述べたように言語はその意見を交換するために必要なツールです。しかしながら内容がなければそのツールを使うこともできません。もっと世界で起こっていること、自分の国のことを知って、それに対して常自分の意見を持とうと決心しました。そうすればもっと幅広い分野で世界の生徒達と意見をかわすことができると思いました。これからもいろいろなことに自分のアンテナを張って自分の中のcontentを増やしていきたいです。
今回のサマースクールを通して、英語力だけでなくクラスや日々の交流を通していろいろなことを学びました。様々な国からのdormやclassのメンバーや先生とも一緒に過ごすことができ、このチョートで作ったたくさんの友達は私達にとってかけがえのない存在です。素晴らしいこの体験をみなさんにも経験してほしいと心から思っています。
公式HPはこちら!:https://www.choate.edu/summer