【Global Voice】世界のニュースを伝える翻訳者に

【Global Voice】世界のニュースを伝える翻訳者に

こんにちは。京都府立洛北高等学校三年の梅澤 凌我(うめざわ りょうが)です。私が翻訳者として、現在関わっているGlobal Voicesという団体とその活動について紹介していきたいと思います。

1.Global Voicesとは

まず、WEBジャーナルとしての魅力を述べたいと思います。GVは世界規模の多言語WEBジャーナルで世界中の政治、教育、テクノロジーなど、本当に様々なトピックの記事が提供されています。面白いと思われた方は、是非ブックマーク、SNS拡散等よろしくお願いします笑。

では理念や成り立ちについて、僕の方で噛み砕いて説明しようと思います。また、上のTED TalksでGVの創始者であるEthan Zuckerman(ポップアップ広告の創始者としても有名)がグローバルボイスに関連するにプレゼンをしているので、とても面白い内容なので是非見ていただきたいと思います。

TED Ethan Zuckerman グローバルボイスに耳を傾ける 動画はこちらから

Global Voices(以下GV)は、2005 年に元CNN北京支局長および東京支局長のレベッカ・マキノンとアフリカ専門家の科学技術者であるイーサン・ザッカーマンが、インターネットが社会への与える影響を研究するハーバード大学バークマンセンター(Berkman Center for Internet and Society)で、フェローをともに務めていたときに創立されました。

現代社会ではグローバル化、インターネットの普及によって、世界中の様々な情報に簡単にアクセスできるようになりました。しかし、実際にはその大半を先進国の情報で占めており、アフリカや中央アジアといった地域が取り上げられることは滅多にない現状があります。そこで、GVは情報格差に対し、インターネットを利用し、世界中の市民の声を多言語で届けているのです。それを可能にしているのは、私たち翻訳ボランティアの存在なのです。次にGVを支える翻訳ボランティアグループ、Global Voices Linguaについて説明していきます。

2.Global Voices Linguaとは

英語で提供されているGVの記事を他の様々な言語に翻訳し、提供しているのが、Global Voices Linguaです。私はGVの日本支部で、英語の記事を日本語に訳すと言う仕事をしており、こうした活動が世界中の様々な言語で行われ、現在GVは40を超える言語で記事を提供しています。記事翻訳はすべてがボランティアで行われており、普段はビジネスマンや主婦をしている方々が隙間時間を使ってGVに貢献しています。翻訳から校正、記事の発行まですべてボランティアです。そしてGV日本語のeditor(GV日本支部のトップ)ももちろん、普段は社会人として活躍されている方々です。しかし、その翻訳記事の増加スピートは普通のWEBジャーナル並み、そして内容も非常に興味深いのです。ボランティアにして高い質を維持しているメディアであることが特長なのです。

3.私の活動について

私は、ちょうど一年ほど前にこのGVの日本語翻訳グループに当時最年少で加入しました。今まで、ロシアの大統領選挙における攻防や、ドイツの村の難民受け入れに関する記事を翻訳し、提供しました。以下がその記事です。

ロシア:電子決済サービスを使った政治献金禁止へ。2018年大統領選挙に向けての攻防か。

未来を見据えて難民を受け入れる村、ゴルツォー

現在は、従来の翻訳活動に加え、GVのユース世代の活動をより活性化させる取り組みを考案しています。というのもGVは、高校生や大学生といった学生メンバーの数が極めて少なく、ほとんどが社会人という構成になっているのです。私が加入した当初は、高校生メンバーは1人しかいませんでした。

これがGVの存続に大きく関わるかと言われると、そういった大きな問題ではないのですが、やはりこういった若い世代の存在というのはGVに新たな風を吹き込み、これからより活動を発展させていくためにも重要になってくると考えています。現段階で、ユース世代が少ない原因としては英語力等様々なものが考えられていますが、何より一番大きな原因はGVの存在そのものが知られていないということだと思います。

実際、数ヶ月ほど前に東京でとある会議に参加した時にGVの存在を他の高校生に伝えたところ、「全く知らなかったけどとても面白そう。」という反応がほとんどでした。実はこれはTEDの中で若干触れていることではあるのですが、っとGVを多くの人に知ってもらうということがGV全体としても一つの課題であってユース世代の活動の活性化においても非常に重要なことなのです。

7月にGVの若者間での認知度向上を目標に、Global Voices Youth Communityというものを立ち上げました。GVの参加者内での交流(現在6ヶ国から12人が参加)と、外部へのユース向け情報発信を行なっています。日本語と英語で発信を行なっているのでぜひご覧ください!

Global Voices Youth Community: https://www.facebook.com/GVyouthcommu/
日本語:https://www.facebook.com/Global-Voices-Youth-Community-日本語-178005169731159/

4.GVの活動に参加するには?


  1. まずGlobal VoicesのWEBサイトにアクセスし、翻訳ボランティアの応募フォームから志望理由等を記入。
  2. 加入試験として英訳をする記事が指定されます。期限までに日本語に翻訳し、提出してください。
  3. トライアル後しばらくすると結果が送信され、合格の場合、そこでGVに加入という形になります。

また、GVは翻訳者だけでなく、ライターも募集しているようなので興味のある方はチェックしてみてはどうでしょうか。

5.GVに加入する人ってどんな人?

GVに加入してくる人の動機としては「翻訳のスキルをあげたい」「世界をもっと知りたい」など様々なものがあります。この団体で活動するにあたっては、世界の人々の声を伝えていきたいという意識が大切であると考えています。肩書きのためだけに高校生でGVの活動に参加しようというのは、その人からしてもメンバーからしても、あまり望ましくないのではないでしょうか。GVの活動にやりがいや楽しさを感じて継続してGVに貢献していけることが大切だと思います。活動ペースに関しては人次第です。皆自分の本業を持って空いている時間を使って活動しているため、翻訳ペースのノルマ等は定められておらず、とてもフレキシブルに活動できます。自分自身もかなりの時間を学校とサッカーで費やしていますが、メンバーとして活動できています。

もしGVの理念に共感し、参加したいという意欲を持った方がいれば、是非ともトライアルに挑戦していただきたいと考えています。トライアル自体とても厳しいというわけではなく、しっかり英語を読んで理解し、翻訳するということさえできればメンバーになることは可能だと考えています。もちろんなぜ活動したいのかという意志も大切です。

GVの活動、特にユース世代の活動を活発にしていくにはまだまだ仲間が必要です。また、現在他の言語グループとコンタクトをとり、世界規模でのユースコミュニティの立ち上げということも視野に入れています。そのような活動をしていくためにもやはり一緒に活動してくれる同世代は必要です。

また、若者の利用するメディア媒体の変化から、GV本家および日本語でインスタグラムを利用した画像投稿が始まっています。世界中のGVerが彼らの住む場所で起こること等を投稿していますのでぜひご覧ください。
GV日本語公式instagram: https://www.instagram.com/gv_japanese/?hl=ja
GV本家instagram: https://www.instagram.com/globalvoicesonline/

GVを一緒に盛り上げてくれるみなさんをお待ちしております!!

ありがとうございました。

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