【高2留学・番外編】海外じゃなくて、「地方」に留学?

【高2留学・番外編】海外じゃなくて、「地方」に留学?

9期のつかです!
今回は、山形県立小国高校の留学生のインタビューです。

本編に続く、番外編!
くだけたお話が聞けますよ〜
本編高2留学(山形県立小国高校) 

 

<お話いただいた3人>

・埼玉県から留学している木幡さん(mizuki_oguni_365   

・岐阜県から留学しているさん(@ogungyars

・寮のハウスマスター、阿部さん(以下、ハウス

 

地域みらい留学とは?

(公式ホームページより引用)

中学卒業後3年間地域で過ごす「地域みらい留学 高校進学」、
高校2年生時に1年間地域で過ごす「地域みらい留学 高2留学」という
2つの制度をご用意してます。

ちなみに小国高校は、「中3対象」&「高1対象」
詳しくはこちら→地域みらい留学  公式HP

 

留学してすぐ馴染めた?

–留学してすぐって、馴染めましたか?

瀧  全く。

3人 (爆笑)

  まず留学をする前から、僕たち留学生5人は来るまでも来てからも、マジで一言も喋らなかったんです。最初に僕が喋ったのは車の中。

  コロナ禍だったんで、町の予算でPCR検査を受けさせていただいて。5人で順番に受けて、木幡が最初に受け終わったから車で待機していたところに、僕が次に終わって車の中に入りました。それまで何も話したことなかったんですが、木幡に「おまえ、PCR検査終わるの早かったよね」って言ったのが、最初の言葉。着いて4時間後とかですね。

  学校生活も、最初はクラスの子達と何回か交流っていうのはしたんですけど、それでもやっぱり地元生と留学生の溝が埋まるわけでもなかったです。最初は慣れなくて、1週間とか…

木幡 2週間くらいだよ。

  2週間ある?でもそれくらいの期間は、留学生だけで喋ってたって感じですよ。

–やっぱり最初は地元の子と喋るのは難しいですよね

  小規模だから、幼稚園とか小学校からずっと一緒って子達が多いんで、地元生同士はすごく仲が良いんですよ。だからやっぱり、留学してから地元生と仲良くなるっていうのは、一番難しいと思うんですけど、同じような留学してる仲間がいるからこそ、そういった不安っていうのも少なくなっていた気がします。自分が留学生1人じゃなくてよかったなって、しみじみ実感しますね。

–団結力の強い地元の子たちの中には、どうやって溶け込んでいったんですか?

木幡 どうだったっけな?

  やっぱ、自然な感じじゃないですかね。思い出せないくらい、自然に溶け込めてはいましたね。

–溶け込めない!っていう焦りとかはなかったですか?

  最初の1、2週間は木幡が「なんであいつら話してこねーんだよ!交流会のときめっちゃ話しかけてきたじゃん!」っていう不満を、ずっと寮の共有ルームで僕にぶちまけてきて。そんなん知るかよ!ってずっと思っていたんですけど…。今は本当にクラスメイトとも仲良くて、「今日もあいつがさ~」とか言ってまして(笑)

木幡 (笑)

  僕たちが入った登校日に交流会を開いてくれて、自己紹介とか、ビーチボールバレーをしたんですけど、やっぱりそこで僕は地元生と話したりできたんで、そこが1つのきっかけになったと思いますね。話せる!っていう自信がついた場所でもありますね。

–交流会ってのは、事前に企画されてたんですか?

木幡 サプライズです。

  最初に教室に入ったら、めっちゃ装飾とかしてくれてたり。めっちゃウェルカーム!みたいな感じで受け入れてくれて、その日の登校日を丸一日使って交流会してくれました。あれは本当に優しくて良い雰囲気でしたね。

 

住んでいる寮の話

–寮の規則やルールってありますか?

  僕たちは、寮に男子3人で住んでます。ハウスマスター(寮生の暮らしをサポートしてくれる大人)に訊くと、就寝時間とか起床時間とかいろいろ決まってるらしいんですけど、もうそういうのはあまり気にせずに生活させてもらってます(笑)本当に自分たちでやらせてくれるような環境ですね。

–一応決まってはいるんですか?

  ルールとかっていうのはまだなくて、「変なルールを作らない」「強要しない」「報告連絡相談する」っていうこの三か条を守れば、小国にはもう来れるってくらいの簡単なルールですね。

–寮ってルールが厳しいイメージがあったんですが、緩いですね

ハウス 今は自分たちで、生活に支障を来さないように、早く寝たり、朝起こしあったりしてるっていう感じですかね。自分たちでたるまない限りは、それなりに自由に生活する感じですかね。

–Twitterで拝見させていただいたのですが、ゲジゲジの写真がありましたよね。普段から寮で虫は出るのですか?

  普通に廊下歩いてたら、ハチがいたりとか、いかにも見たことないような虫が出たりとか。僕が寮に入った初日は、寝ようとした瞬間に8cm以上の大きな蛾が出まして。「ああー!!」って言って、ハウスマスターの阿部さんに取ってもらいました(笑)

木幡 小国町自体が自然の中なので、虫はいますね。寮はちょっとだけ町から外れていて、すぐ後ろは山なので、多分、寮の明るさsで集まってきたりもするんですよね。最近はなんか、ゲジゲジみたいな虫は出なくなりましたね。虫の形態が移行して…

  虫の形態(笑)

木幡 ゲジゲジみたいなやつから、今度は蛾に変わり始めました。

–そんなことがあるんですね(笑)

木幡 でも、すぐに慣れますよ。

  僕もほんと、虫が大っ嫌いだったんですけど、最近は部屋に虫が出たら、「あ、虫だ」って言って、ほうきとかで叩けるようになりました。虫に嫌でも強くなれる町ですね。

木幡 うん。

 

Twitterに出てくる、謎の外国人

–Twitterに外国人の方がよく写ってますよね。あの方は何者なんでしょうか。

3人 (爆笑)

  ブライアンという、アメリカ出身、24歳の筋肉ムキムキの男です(笑)実は彼、小国町で働いている高校魅力化コーディネーターで、かつ寮のハウスマスターっていう、いわば僕たちの保護者みたいなもんですよね、

ハウス 留学コーディネーターですね。

–外国人の方もコーディネーターをやっているんですね。

ハウス うちだけです。

–珍しい!

  マジで、ブライアンめっちゃ日本語上手くて!!アメリカ人なんで、当然英語も喋れるんですよ。なので、一緒に話していると、僕の英語のレベルがちょっとだけ上がりました(笑)

–英語で普段話しているんですか?

  普通に、「Hi,ブライアン」って言うと、英語で返してくれます。日常会話とかは、基本は日本語なんですけど、英語で話しかけたらちゃんと英語で答えてくれるし。タダでやってくれる英語の教室みたいな感じですね。

 

休日の過ごし方

–休日にやっていて楽しいことはありますか?

  米沢とかに買い物に行ったりってのが、「楽しい」ってことにはなります。でも、それよりもやっぱり、薪割りの作業や田植えなど、この地域でしかできないことをするっていうのが、色々な経験ができて、留学しているなーっていう実感できるので好きですね。そういうことを僕たちは基本、休日にはしてますね。

–毎週そういったことをしているんですか?

  基本的には毎週異なる、地域にまつわることをやってますね。地域の方とグラウンドゴルフをさせていただいたりとかもします。

  僕がTwitter(@ogungyars)の発信を担当しているんですが、留学したいって思ってる人の中には、不安がある人もいると思っているんです。だから、僕のツイートで楽しそうって思ってもらえるようにツイートしてるので、真面目なことは一切削ぎ落としています。隣にいる木幡がインスタやってるんですけど、そっちは結構真面目なんで。

木幡 (笑)

 留学生のの日常はインスタを見ていただいて、おふざけはtwitterで、みたいな感じですね。

木幡 真面目っていうか…これです。

(見せていただいたインスタ→mizuki_oguni_365

–これはどこから撮っているんですか?

木幡 これは、部屋ですね。部屋から毎日写真を撮って、それをそれと一緒にご飯とか、休日はどこに行きましたーっていうのをあげてるんで。

  インスタの投稿は日記みたいなもんです。毎日こういうことやってるよ、みたいなのを紹介しています。

–そうなんですね。結構SNSの使い方は真逆のやり方をしているんですね。

  そうですね。やっぱり真面目だけだったらつまんないし、楽しみだけだったら大事な芯の部分が伝わらないので、情報を分けていろんなことを発信するようにしてます。

 

コーディネーターとは?

–コーディネーターって、学校とはどんな関わりがあるんですか?

ハウス 僕は、寮のハウスマスターでもあり、小国町のコーディネーターもしています。

コーディネーターは町の教育委員会に所属してて、一応公務員なんですよ。学校の職員室に席があって、ほぼほぼ学校にいますね。

ハウス 学校の職員室に席があって。地域と学校をつなげる仕事を基本的にするんですけども、例えば、生徒がインターンシップ行きたいってなったら手配するし、白い森未来探究学(小国高校の特徴的な授業)で、地域と一緒に何かやるってなったら繋げます。あとは、留学説明会の準備とか、PR活動とか、HPとかポスターとかパンフレットとかも僕らが作りました。

–忙しそうですね 

ハウス 今、すごく地方にチャンスがあるなーって思ってるんです。小国高校が開催してる「小規模校サミット」(小規模校が一同に集まるイベント)も例年は、全国の小規模校を小国町に呼んで交流するんです。

今までどうせ小国だから、田舎だから、みたいなネガティブな雰囲気があったんですが、他の学校と交流することによって、ちょっとずつ前向きな方向に変わってきています。

 

将来の夢

–将来の夢とかってありますか?

木幡 総理大臣です。

–すごい!

  ずっと言ってるもんな。

–高校を卒業したら、政治家になる道を進むんですか?

木幡 そうですね、やっぱり、親に今までいろいろやってもらったので、まずは大学に進学をして、大学を出た後は、やっぱり気に入ってるので小国町に戻ってきて、それで小国町から出馬しようかなって思ってます。

–しっかりビジョンがあるんですね!

木幡 そこそこ(笑)

  僕は、今のところ将来の夢はないですね。来る前はやっぱり10代だから、将来何したいの?とか、訊かれてたんですけど、やっぱり自分の中で答えが出ない感じでした。でも留学していて、いろんな大人とか生き方に出会ったりして、大筋、今こんなことがしたいのかな、っていうのは掴んでいるような感じですね。

–将来の夢が決まってる人は、少数ですもんね。

  本当に、木幡と初めて会った時からずっと「総理大臣」って言い続けていたんです。最初は「なんやこいつ」って思ってたんですけど、今は「おまえならいける」みたいに思っちゃって…親心が芽生えましたね(笑)

木幡 (笑)

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