こんにちは!Anzuです♪
今回は兵庫県に住む高校生平和大使の岡本美里さんにインタビューをしました。
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平和大使になろうと思ったきっかけ
今年の3月に修学旅行で長崎を訪れた際に起こった出来事がきっかけで、高校生平和大使に応募しました。
修学旅行に行く前、祖父母の戦争体験や被爆者の方から伺った被爆体験を思い出し、「核軍縮」や「原子力平和利用」の議題で参加した模擬国連会議のリサーチを復習したり、学校で行っていた原爆や戦争についてのリサーチを通して長崎でたくさんの学びを得る準備をしていました。また、校長先生が下さった「被爆者の方に当時アメリカ軍が使用していたピースサインを思い出させてしまう可能性があるため、本校の生徒は長崎で写真を撮る際にピースサインをしてはいけません。」という言葉を深く胸に刻んで長崎に到着しました。
しかし、長崎に着いて、被爆者体験講演までの待機時間中に原爆資料館前で友達から「写真を撮ろうよ、ハイチーズ」と言われた時、無意識にピースサインをしそうになっている自分がいました。様々なリサーチをして、校長先生のご注意の真意を汲み取り、ピースサインをすることによってどれくらいの人を傷つけてしまうのか、を考えたつもりでいたのに、長崎に着いて早々無意識にピースサインをしそうになっている自分が信じられませんでした。
自分の中の矛盾で頭が真っ白な状態で、被爆者の方から被爆体験を伺いました。被爆者の方が、当時使用されていたサイレンを流しながら避難方法を詳しく説明してくださったり、アメリカ軍によって撮られた画像や映像を見せて下さったため、第二次世界大戦がどのようなものだったのか立体的に分かりました。戦争の悲惨さに胸を痛めると同時に、歴史的出来事をリサーチする時に想像力や他の人に思いを馳せる力に欠けていたことに気づきました。また、ピースサインを思想になっていたマインドセットが長崎の方々を傷つけるような行動を誘発していたのではないかと思い、羞恥心と良心の呵責を覚えました。
この出来事を経て自分には何ができるか考えるようになり、まずは知識を身に着けて知らないうちに誰かを傷つけてしまうことを防ごうと考えるようになりました。日本の戦争に関する歴史から他国の戦争に関する歴史、今世界で起こっていることを調べました。そして、リサーチを進めている時に高校生平和大使の活動を見つけ、兵庫の第23代の方が模擬国連でとてもお世話になった先輩だったので活動内容を詳しく教えていただき、応募しました。
自身で戦争や平和について考えることはよくありますか?
あります。ニュースを通して、内戦や紛争が今でも起こっていることを知ると、
戦争によってどれだけの人が傷つき、苦しんでいるのかを考えます。また、環境問題や
水・衛生問題、ジェンダーを取り巻く問題、貧困など社会が抱えている課題を自分自身
が感じたり、それについての情報を得ると平和について考えます。
戦争、平和、核兵器廃絶などに興味を持ったのはいつ頃からですか?
誕生日が終戦記念日ということもあり、小さいころから戦争や平和については考えいました。でも、深く考えるようになったのは、高校1年生の時に学校を通して参加したデイサービスセンターでのボランティアからです。1週間ほどボランティアを経験させていただいたのですが、毎日お話させていただいているのに、認知症が原因で毎日
自己紹介をして下さる方がおられました。その方は、自己紹介の後に、必ずご自身の戦争体験、特に被爆体験についてお話してくださいました。1週間毎日繰り返しで被爆体験を伺い、戦争や原爆の悲惨さに胸を痛めると同時に、一瞬で炸裂した原子力爆弾の記憶が75年経っても鮮明に記憶に残っていることに驚き、怖くなりました。このデイサービスセンターでの経験を経て、戦争や核兵器について深く関心を持つようになり、自分でも調べるようになりました。
実際に平和大使になって自分の心情や環境の変化などはありますか?
平和大使になってから、選考してくださった事務局の方とお話した際に「平和大使に応募した理由が自らの過ちだったことに正直驚きました。でも同時に、ピースサインをするという他の人は気にしない行為に目を向け、自分の中の矛盾を見逃さず、そこから平和大使応募まで行った行動力、そして選考会でも自分の過ちを赤裸々に語る姿勢
にポテンシャルを感じました。」と言っていただきました。これを教えていただいてから、自分のポテンシャルをしっかり発揮したいと思いました。
岡本さんは高校生平和大使をどのような団体にしていきたいですか?
平和大使に任命された人だけでなく、各地の高校生を巻き込みながら核軍縮や平和大使について考えるきっかけを提供したいです。また、提供するだけでなく、私たち高校生平和大使およびサポーターが学びを得て、戦争体験や被爆体験を引き継いでいきたいです。
平和大使としての岡本さんの次の目標
「核軍縮」や「国際平和」などの壁が高い目標に対して、「冷たい頭と熱い心」
を持って取り組むこと。被爆者の方の思いを世界に広めつつ、熱い心を持ってこれらの
目標に取り組むと同時に、冷たい頭を持って目標達成のための方法を論理的に考える経
験を積みたいと思います。
また日本からの視点ではなく、いろいろな国の視点から戦争や平和について考え
る機会を通して、自分の価値観を深め、様々な視点を提供したいです。
~編集後記~
実は私自身も高校生平和大使のサポーターを務めているのですが、岡本さんは常にどうしたらより多くの中高生に核廃絶や平和について興味を持ってもらえるかを考えて形にしています。
岡本さんの人を巻き込む力は本当にすごいなといつも感じていて、現在、他県の高校生平和大使もウェブサイトの運営やイベントの企画に参加しています。
これからも私たちの活動は続いていくので、ウェブサイトやSNSを通して、私達の活動を見てくださると嬉しいです。