パイセン部署１０期のはるなです。今回は、去年２度目の開催となった『Peace Night Hiroshima 2021 』に参加された松下愛寿紗さんに記事をご寄稿頂きました。松下さんの寄稿文を拝読させて頂く中で、どれだけ私たちが過去の悲惨な事実に対して主観的に捉え、受け継いでいかなければならないのか深く心に刻むことが出来ました。
皆さんはこの記事を通して、どんなことを感じ、考えますか？
自己紹介
こんにちは！広島県にあるノートルダム清心高等学校1年生の松下愛寿紗（あずさ）です！
好きなことは演劇とお笑いで、苦手なことは運動全般です(^^)
どうしても体育座りから手をつかずに立てません…
さて、私は昨年11月にPeace Night Hiroshima 2021（以下PNH）というイベントに参加させていただいたのでみなさんにシェアさせていただきたいなと思います。ぜひ最後まで読んでみてください！
Peace Night Hiroshima
みなさんは、2019年11月24日にローマ教皇が広島の平和記念公園を訪れたことはご存じでしょうか。日没後の厳かな雰囲気の平和公園で平和へのメッセージを発信されていた姿は印象的だったと思います。PNHは、このことにインスピレーションを受けた広島に住む若者が主体となって企画したもので、平和公園を舞台に若者が平和へのメッセージを発信するというイベントです。
今年のテーマは「はじまりの光を灯す」
内容としては、地元の学校に依頼したマンドリンの演奏に始まり、テーマに沿った動画の放映、独自に作成した日本語・英語・フランス語での平和宣言、被爆ピアノの音色の映像に合わせてペンライトを振るという演出で締めるというものでした。
参加したきっかけ
PNHは2020年に第1回が行われ、私が参加したのは第2回です。私がこのイベントを知ったきっかけは、所属している一万人署名活動実行委員会（核兵器廃絶と平和な世界の実現を目指して署名活動を行う高校生の団体）の方から紹介していただいたことでした。広島で生まれ育った私にとって、「昭和２０年８月６日に原子爆弾が投下された」という事実は常に意識せざるを得ないことです。奪われた数多の尊い命、何気ない日常、幸せな暮らし。残された人々もまた、愛する人を失うという耐えがたい経験をしなければなりませんでした。しかし、他の国や地域に住む若者にとって、広島に原爆が投下されたということは世界史や日本史の教科書のたった数文字分にすぎません。単なる歴史でしかないのです。私はこの現実をとても残念に思っていました。そんな中PNHの情報を目にし、若者が主体となって世界に向けて平和へのメッセージを発信するという点に惹かれたため、参加することにしました。
PNHの魅力と学んだこと
私が考えるPNHの魅力は主に2つあります。
一つ目は、色々な人と関わりが持てるということです。実行委員会は高校生から社会人までで構成されているので、普段自分が属しているコミュニティにはいないような人たちとも出会うことができました。実行委員会は常に和気あいあいとしていたので、本番までの計５回の共同作業を通して、みんなとかなり仲良くなれた気がします(^-^)
そして二つ目は、自分のうちに秘めている平和や戦争に対する思いを再認識できるということです。普段はなかなか気づきにくいですが、人と話して言語化することで自分の気持ちと向きあうことができます。PNHでは実行委員同士で平和についての意見を交換したりイベントに関するアイディアを出し合ったりする機会が多々ありました。そういった中で、私は先に述べたように、広島への原爆投下の捉え方の違いから生じているギャップを埋めたいと改めて思うようになりました。広島のことに限った話ではありません。事実、広島に住む私は8月6日のことについては同世代より少し詳しいかもしれませんが、長崎でのこと、東京での空襲のこと、ホロコーストのこと、はたまたパールハーバーのことについては歴史上の出来事として捉えてしまっているような気がします。PNHを通して、「過去の悲惨な出来事を誰もが自分事として捉えられるようになることこそが平和だ」というビジョンを自分の中に確立できたと思っています。
読者のみなさんへ！
私はPNHを通して得たビジョンを元に、これからも色々な活動に取り組んでいきたいと考えています。
みなさんも、社会科の勉強において教科書を読んだり授業を聴いたりするだけでなく、学んだ出来事について少し自分で調べてみてください。人間が起こしてきた数々の戦争のひとつひとつに、数えきれない人たちの笑顔や幸せが失われたという事実があるということを知るだけでも、明日からの行動は変わってくるはずです。
そして広島に住んでいる方は、ぜひPNHに参加してみてくださいね(^▽^)
だらだらと書いてしまいましたが、最後まで読んでくださって本当にありがとうございました！
