「高校模擬国連」ってなに?!国際大会優秀賞受賞者に聞いてみた

「高校模擬国連」ってなに?!国際大会優秀賞受賞者に聞いてみた

『【パイセンに”高校模擬国連”について聞いてみた】byまっきーパイセン(高校模擬国連国際大会・優秀賞受賞者)』

<この記事をざっくりと要約!>
これは「高校模擬国連」という高校生が国連を模擬的に行う活動の世界大会で、優秀賞を受賞された方による活動の紹介記事です。

ちょ、ちょっと待って何言ってるか全然理解できない!っていう人はこちら
➡︎「パイセンに聞いてみた!」って何?!、てか何このサイト?!

【模擬国連世界大会紹介動画】

【以下本文】

こんにちは、初めまして。「まっきー」と申します。今回は私から「高校模擬国連」について皆さんにご紹介させていただきます!模擬国連の魅力をお伝えできたらいいなと思っています。

・模擬国連とは?-母国が世界中に―

「死刑制度廃止に賛成ですか?」って聞かれたらなんて答えますか?どちらの意見に対しても様々な理由が考えられるでしょう。費用や抑止力などがディベートではよく挙げられますね。では、「カーボベルデ大使」として、賛成か、反対か、と聞かれたらどうでしょう。カーボベルデとは西アフリカの発展途上国で、EU(ヨーロッパ連合、死刑反対派)との友好関係を重視しています。

模擬国連とは、その名の通り国連を模擬するロールプレー活動です。生徒は国の大使になりきって、模擬国際会議に参加し、国の利益と世界の利益の両立を目指して議論します。私はこの、国の大使として議論する点が模擬国連の最大の特徴だと思っています。

先ほどの質問の答えは、「廃止に賛成」です。カーボベルデは経済発展のため、海外からの投資や支援を切望しています。死刑制度の存置は、ヨーロッパの企業から投資を受けたり、人権を重視している国に積極的に支援しているEUから支援を受けようとしたりする際に不利になりかねません。

実はこの議題と担当国は実際に私が以前の会議で担当しました。日本にいて、経済的に発展するために人権を尊重するという考えが思いつくでしょうか?私にとってはこの考え方との出会いは目から鱗が落ちるぐらいの衝撃でした。

模擬国連で得られる新鮮な考え方はそれだけで価値のあるものです。しかし、模擬国連はそれだけではありません。リサーチと考察の過程で担当国に対してすごく愛着がわきます。自分が考えた立場はあっていただろうか、その後現実ではどうなったのだろうと考えるうちに、ニュースで見かけると気づいたら耳を傾けてしまうようになります。私にとって、模擬国連で今まで担当した国は新しい母国のようなもので、住んだことも、旅行したこともないような場所にここまで興味を持つことができる活動は模擬国連だけだと思っています。

・模擬国連活動-大会紹介-

 では、一体どこで、高校生向け模擬国連大会は行われているのでしょうか。実は、毎年11月にグローバル・クラスルーム日本委員会という団体が全日本高校模擬国連大会を開催しています。2017年の議題は「ジェンダー平等」(予定)で、男女問わず高校生の私たちにとって面白い議論になると思います。七月の頭に選考課題がホームページで発表されますから、興味のある方はぜひ応募してみてください。ここで表彰されると毎年五月にNYで行われる高校模擬国連国際大会に参加することができます。毎年、地方からの参加者も、模擬国連が初めてという参加者もいます。(下部リンク参照)

また、初心者の方向けの大会も始まります。今年の夏からACCUと全国中高教育模擬国連研究会が全国高校教育模擬国連大会を開催します。議題は「核廃絶」です。この議論に興味のある方にとっては、国の立場から議論を重ねる中で更に考えが深まるでしょう。興味がない方も、議題解説書を通して、日本、そして世界中で議論となっている核兵器の問題について自分なりの意見を持つきっかけになると思います。この大会は事前選考もありませんし、英語の比重も小さいので「模擬国連に興味はあるけどどこから始めようか…?」という方には本当にお勧めです。(下部リンク参照)

 私の高校では、模擬国連部という部活があり、定期的に練習会に参加しています。練習会は他の高校が行うものに参加したり、過去の全日本大会の議題解説書を使って自分の学校で開催したりします。先ほどあげた大会以外に、校内で模擬国連を始めてみたいという方はグローバル・クラスルーム日本委員会のホームページにあげられているマニュアルを参考にお友達とやってみてはいかがでしょうか。(下部リンク参照)

・模擬国連の魅力

 模擬国連をやっていると様々な困難にぶつかります。国際問題がよくわからない、他の人と上手く喋れない、英語力が足りない、等々。会議のたびに反省点に気づきます。でもその困難をどう乗り越えていくか真剣に考えていく中で分析力が磨かれていきます。自分は何が得意で、何が苦手なのか。この国際問題で一番の対立はどこなのか。英語力のどこの部分を伸ばす必要があるのか。会議準備をしているうちにスケジュールを立てる能力も磨かれます。そして実際に実行に移していくための行動力も。私は、この分析力と行動力の強化が模擬国連の一つの魅力だと考えています。

 そしてそれ以上に魅力的なのは、魅力的な人達との出会いです。会議に参加すれば、いつも強い大使に出会い、刺激されます。すごくカリスマ性の高い人がいたり、包容力のある人がいたり、よりどりみどりです。一緒に国際問題を議論したり、将来について話したりできる一生ものの友人もできます。一緒に会議に参加するペアとは会議準備をしているうちに友情以上の信頼関係が築かれます。議題についてリサーチしている間に、実際の国際社会で活躍されている方々からお話を伺う機会があることもあります。

最後に

模擬国連と聞くと難しいものを想像したり英語がペラペラじゃないといけないと思ったりする人もいるかもしれません。一度その考えを捨ててください。議論は確かに難しい時もあります。しかしその中で自分が納得する考えをまとめられた時の達成感は言葉にできないほどです。私は今まで一度も海外在住経験のない一般生ですが、2016年の全日本大会で優秀賞を頂き、先月2017年5月国際大会にカーボベルデ大使として参加し優秀賞を頂くことができました。もし、この記事を読んでいる皆さんが少しでも模擬国連に興味を持ったら、お友達に聞いてみてください。「模擬国連やってみない?」と。他の課外活動では体験できない経験ができると確信しています。下にリンクを貼りますので興味のある方は、6月24日(2017)に開催される国際大会の報告会にいらしてみてください。

【さらにパイセンの体験談を読みたい方はこちら

<記事関連リンク>

・模擬国連マニュアルページリンク: http://jcgc.accu.or.jp/biginners.html

・全日本高校模擬国連について: http://jcgc.accu.or.jp/alljapanmun.html

・2017年度高校模擬国連について: http://jcgc.accu.or.jp/posts/participantslist.html

・第一回全国高校模擬国連大会について:https://www.accu.or.jp/jp/activity/global_classrooms.html

・渡米報告会について: http://jcgc.accu.or.jp/posts/news3.html

<関連SNSページ>

・グローバル・クラスルーム日本委員会Facebookページ: https://www.facebook.com/%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%A0%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A–1614884818795516/?ref=ts&fref=ts

・第一回全国高校教育模擬国連大会Facebookページ: https://www.facebook.com/%E7%AC%AC%EF%BC%91%E5%9B%9E%E5%85%A8%E5%9B%BD%E9%AB%98%E6%A0%A1%E6%95%99%E8%82%B2%E6%A8%A1%E6%93%AC%E5%9B%BD%E9%80%A3%E5%A4%A7%E4%BC%9A-696437413873651/?hc_ref=SEARCH&fref=nf

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