【学術オリンピック特集〜学びのアスリートになろう〜】日本情報オリンピック

【学術オリンピック特集〜学びのアスリートになろう〜】日本情報オリンピック

こんにちは、パイセン部署のまりかです。今月から学術オリンピック特集が始まりました!中高生が生物学、数学、哲学、言語学など様々な分野で金メダルを目指して切磋琢磨する学術オリンピック。挑戦したいけど何から始めたら良いのか分からない、そもそもどの競技に挑戦したら良いのか分からないという方も多いのでは??そこでこの特集を通して皆さんに学術オリンピックを身近に感じてもらいたいと考えました。毎月のペースで投稿していきますので要チェック!!

中高生にもっとも人気のある職業とも言えるプログラマー。しかし、中高生でプログラミングをどのように学べば良いのか、なかなか掴めない方も多いのではないでしょうか?今回は高校生以下の生徒がプログラミング能力を競う情報オリンピックで、去年に引き続き国際大会の日本代表選手に選出された渡邉雄斗さんにお話を聞きました。

日本情報オリンピックに参加したきっかけは?

中学2年生の時に「創造性の育成塾」に参加したことがきっかけです。世界的な科学者の方の講義や実験がある一週間のサマープログラムなのですが、OB,OGが情報オリンピックについて話しているところを聞き、大会の存在を知りました。直接的なきっかけは中学3年生のときにクラスメイトにプログラミングを勧められたことです。友達に教えてもらいながらだんだん学んで行きました。

どのようにプログラミングを身につけていきましたか?

プログラミングについて少しも知らなかったため、初めにプログラミングの基礎の本を買って学んでみました。分からないところは友達に質問をしながら、読み進めました。その後、中学3年生の冬に初めてAtCoderというサイトが毎週開催している競技プログラミングコンテストに参加しました。

一番成長したのは高校1年生の春だと思います。ちょうどコロナウイルスが蔓延し、休校になったので、その間はプログラミングコンテストチャレンジブックという本(通称「アリ本」)の問題をひたすらに解いていました。初級レベルから最上級レベルまで網羅している上に、ネットに解説記事と類題まで載っています。ただ分量が多いので、私は一年近くかけて一冊終わらせました。その後は情報オリンピックの過去問を日本大会、国際大会問わず解いています。

プログラミングの好きなところは?

やはり自力で書いたアルゴリズムが実際に動き、問題を解くというところが感動しますし、とても好きです。また競技プログラミングは制限時間が5時間あっても時間が十分にあるわけではないので、戦略がとても大事になってきます。どの問題で満点を取りに行き、どの問題で部分点を狙うのかをよく考えなければいけないところが競技性が高く、楽しいです。

春季トレーニング合宿の競技会場!

情報オリンピックで一番苦労したことは?

大会中、緊張を和らげることはとても大変でした。緊張してしまうと練習では解けていたはずの問題が解けなくなってしまいます。一方で、落ち着いて戦略を考えながら取り組めば、例え実力が少し足りなかったとしても高得点を狙うことができると思います。

また、プログラミングコンテストに夜7時から12時くらいまで参加していたので睡眠時間や勉強時間の確保が大変でした。去年は2,3日に1回ほど参加していたので、食事面では家族にも協力してもらいました。

情報オリンピックを通してどのような仲間ができましたか?

大会への参加を通して色々な人と知り合うことができました。29人が参加した今年の春季トレーニング合宿はとても活気があり、参加者同士で仲良くなることができました。競技以外の時間で話す機会がかなりあるので、一緒にお昼ご飯を食べながら午前中に出題された問題の解法を教え合ったりもしました。また国際情報オリンピックが対面で開催された場合は、1週間ほど現地に滞在し、競技が行われる2日間以外は観光をするそうです。

食堂でみんなでお昼ご飯を食べます

大会に取り組む以前と比較して、プログラミングへのイメージはどう変わりましたか?

中学3年生の頃はプログラミングは自分とは違う世界で、凄いなあ、、と漠然と思っていました。身に付けていくにつれてどんどん興味が湧いてきて、今はプログラミングやアルゴリズムを使った仕事に関心があります。

春季トレーニング合宿の競技会場に向かう選手たち

プログラミングの初心者は何から始めたら良いのでしょうか?

プログラミングが分かる友達がいる場合は教えてもらうのが一番だと思います!それ以外だと情報オリンピック日本委員会が主催しているJOI入門講座がおすすめです。またツイッターは情報収集にとても役立つと思います。ツイッターで競技プログラミング経験者の高校生などに質問をすれば答えてくれることが多いです。

渡邉さん、ありがとうございました。興味がある方は日本情報オリンピックのサイトをチェック!

第22回日本情報オリンピック(JOI 2022/2023)
一次予選(全3回):2022年9月17日(土)、10月16日(日)、11月19日(土)
二次予選:2022年12月11日(日)
本選:2022年2月5日(日)、2月12日(日)
春季トレーニング合宿:2023年3月19日(日)~ 3月23日(木)

第35回国際情報オリンピック(IOI 2023 ハンガリー大会)
2023年7〜9月

※これは2022年〜23年の開催日時です。参加の際はその年の最新情報をご参照ください。

読んでいただき、ありがとうございました。今後の学術オリンピック特集もお楽しみに!

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