特集 第一弾 ~地方創生Ⅱ~

特集 第一弾 ~地方創生Ⅱ~

こんにちは、そらです!

パイセン部署特集企画「地方創生II」として西大河さんにお話をお聞きしました!

あなたはどんな地方創生を行いましたか。

 僕は学校があるところ「自治区」にコミットして防災の観点からイベントを開催させていただきました。具体的に言いますと、僕がコミットした東京都北区志茂4丁目というまちは災害の観点からすごく危険なところであり、また足立区、荒川区と並ぶくらい高齢化率が高く25%をいつも上回っている状態です。それに付随して認知症の患者数が増加していたり、近年はコロナによる一人暮らし高齢者の増加、孤独死問題などコミュニティの個人主義化が課題として在ります。

 北区自体は福祉に力を入れていて、障害者スポーツセンターという施設が都内に2箇所あるうち、1つが北区にあったり、王子にフリースクールの核となるような場所があったり、JRの数が23区で一番多かったり、交通事故が少ないという特徴があります。しかし土地にコミットした場合、沖積低地(地盤の緩さ)のレベルが高かったり、高齢者が多いことから災害発生時の活動困難度が高いことが課題にあります。

都内5711箇所中、災害発生時都内危険度6位(北区1位)、火災発生時危険度4位(北区1位)

 それらを解決するために北区で採択されたデジタル促進プログラムとコラボさせていただいて志茂4丁目の田中会長と地域振興室(町会と区をつなげる仲介役)の前室長と協力してオンライン防災訓練を開催しました。

どのように活動を始めましたか。

 僕の学校は聖学院高校という中高一貫のミッションスクールで、僕の代(2021年度)からGlobal Innovation Classというクラスが新設されました。そこのカリキュラムで「プロジェクト」という大学のゼミのような授業があり、5つあるゼミ(音食体、哲学、経営、環境、宗教)の中からプロジェクトを1つ選ぶ仕組みになっています。その中でも僕は生活改善の「音・食・体」ゼミを選びました。「音・食・体」ゼミは高齢者、一人暮らし、子育て世代など一般的に社会的弱者とされる方々の課題を見出し、それを「音・食・体」を使って解決し生活を快適に改善していくプロジェクトです。そこに所属してから地域やコミュニティに観点を置いてリサーチをしていく中で北区の課題に気づき、活動を始めました。

活動を通して何を得られたと感じましたか。

 実際に志茂4丁目会館から避難場所までの具体的なルートの確保をしたり、参加してくれた人が20-30人弱いた中で、希薄化しているとはいえどもコミュニティの拡大を感じました。

 また、やってみて届いた「生の高齢者の声」が一番大きな収穫だったかなと思います。実際に「警戒レベルがどの段階で避難すべきなのか」「何分かかるのか、(車での避難では)どのルートで行くのか」など僕たちが当事者意識を持つことで浮き彫りになる課題が一番多かったなと思うのと、北区の防災に対する次年度の予算が上がったことによってファミリー層向けの防災訓練を開いたりとか、防災に対する意識が区全体として上がったんじゃないかなと思っています。

最後に、あなたが考える地方創生の意義を教えてください。

 地方という言葉そのものを考えると、格差の是正や日本を盛り上げるために地域創生は不可欠なピースかなと思っています。

 僕は教育に関心があるのですが、都会と比較して地方では機会的貧困、相対的貧困などが多くある中で、地方創生を行うことはそれを是正する一歩になると思います。地方が豊かになることで高い生活レベルを手に入れることができれば都会に固執する必要がなくなり、それぞれが自分に合ったライフスタイルを選べるようになります。テレワークなどを活用し仕事は都心部で持ちつつ住まいは地方に持つことで、地域に還元するようなコミュニティを作る活動であったり、資源豊かな生活ができるようになると思います。結果的に地方に人やお金が集まれば地域経済循環率が上がったり、個人主義化やコミュニティの希薄化が進んでいる都会と違い、地域コミュニティにコミットし豊かな人間関係を構築することで、それぞれが幸福な生活を送れることが最終的な目標だと思っています。地方、地域として活性化することができれば、人、お金、もの、情報が循環し、教育にも手が差し伸べられるのでないかと考えています。

 

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