こんにちは!新井です。
海外大学を目指していると、「国際的な活動に挑戦したいけれど、留学や高額なサマープログラムに参加するのは難しい」と感じることもあるのではないでしょうか。
実は、日本にいながら参加できる高校生向けのビジネス・イノベーションコンテストは数多くあります。オンラインで世界中の高校生と競えるものから、日本の地域課題に取り組むものまで、内容もさまざまです。
こうしたコンテストの価値は、受賞歴だけではありません。自分が関心を持つ課題を見つけ、リサーチを行い、チームで議論し、アイデアを形にして発信する経験そのものが大きな学びになります。
もちろん、コンテストに参加しただけで海外大学出願が有利になるわけではありません。大切なのは、なぜその課題を選んだのか、自分が何を担当したのか、フィードバックや失敗を通してアイデアをどう改善したのかを説明できることです。
今回は、比較的参加しやすく、海外大学出願でも自分の関心、行動力、専門性を伝えやすいコンテストを7つ紹介します。
※対象、参加費、募集時期、賞金、提出形式などは年度によって変更される場合があります。応募前に、必ず各大会の公式サイトで最新情報をご確認ください。
1. Blue Ocean Student Entrepreneur Competition
概要
Blue Ocean Student Entrepreneur Competitionは、世界中の高校生を対象とした完全オンラインの起業コンテストです。
参加者は、既存市場で競争するのではなく、まだ十分に満たされていない需要を見つけ、新しい市場を生み出す「ブルー・オーシャン戦略」を使ってビジネスアイデアを考案します。
応募では、解決したい課題、対象となる顧客、製品やサービス、既存の選択肢との差別化、ビジネスモデルなどをまとめた、英語の5分間ピッチ動画を提出します。実際の企業や完成した製品を持っている必要はなく、アイデア段階から応募できます。2027年度大会の応募受付はすでに始まっており、提出期限は2027年2月21日です。
2026年度には、173か国・地域、9,000校以上から23,000人以上が参加しました。
| 対象 | 参加費 | 開催・募集時期 | 地域・形式 | 賞・特典 | リンク集 |
|---|---|---|---|---|---|
| 世界各国の14~18歳の高校生個人またはチーム | 無料 | 例年秋~翌年春 (2月) | 完全オンライン | 現金賞、地域賞、特別賞、Top 100認定など金額は年度により変更 |
2. Diamond Challenge
概要
Diamond Challengeは、アメリカのデラウェア大学を拠点とする、高校生向けの国際起業コンテストです。
参加者は、ビジネスまたは社会課題に関する問題を見つけ、それに対する事業・ソーシャルベンチャーをチームで提案します。応募では、課題、顧客、解決策、競合、収益構造、実現可能性、社会的インパクトなどをまとめたコンセプト資料と紹介動画を提出します。
チームは14~18歳の高校生2~4名で構成し、21歳以上の成人アドバイザーを1名つける必要があります。2027年度の詳しい日程は公式サイトに掲載されていますが、応募受付開始状況は応募ページで確認してください。
大会全体では、ビジネス・イノベーション部門とソーシャル・イノベーション部門の各上位チームに、1位12,000ドル、2位8,000ドル、3位4,500ドルが授与されます。分野別の特別賞を含め、賞の総額は10万ドル規模です。
3. Conrad Challenge
概要
Conrad Challengeは、世界中の13~18歳を対象とする、STEMと起業を組み合わせた国際イノベーションコンテストです。
2~5名の学生と成人コーチでチームを組み、航空宇宙、サイバー技術、エネルギー・環境、健康・栄養、水問題などの分野から課題を選びます。その後、科学、技術、デザイン、ビジネスを組み合わせた解決策を開発し、Innovation Brief、動画、ウェブサイト、ビジネスモデルなどを提出します。
2025~2026年度には、70か国以上から1,750件以上のプロジェクトが参加し、上位約2%のチームがNASAのSpace Center Houstonで開催されたInnovation Summitに進出しました。
4. Wharton Global High School Investment Competition
概要
Wharton Global High School Investment Competitionは、アイビーリグの中でもトップのペンシルベニア大学ウォートン校のGlobal Youth Programが実施する、無料の国際投資コンテストです。
高校生4~6名でチームを組み、教師アドバイザーの指導のもと、オンラインの株式市場シミュレーターを使って投資戦略を構築します。参加者には仮想の顧客と投資目標が提示され、企業や業界を分析したうえで、顧客のニーズに合う長期的な投資戦略をレポートとプレゼンテーションにまとめます。
単純な運用成績だけでなく、顧客理解、戦略の一貫性、企業分析、リスク管理、チームの意思決定が評価されます。
2026~2027年度の登録は2026年8月10日に開始予定です。2025年度大会では5,000チーム以上が登録し、66か国から1,800チーム以上が最終レポートを提出しました。2026年度は上位50チームがセミファイナリスト、11チームがGlobal Finaleに進出しました。
5. Global Youth Entrepreneurship Challenge(GYEC)
概要
Global Youth Entrepreneurship Challenge、通称GYECは、世界各国の高校生がオンラインで参加する12時間の起業コンテストです。
大会当日に課題が発表され、参加者は12時間以内に調査、アイデア形成、3Dプロトタイプ制作、2ページのビジネスプラン、英語による3分間の動画ピッチを完成させます。
参加者は14~18歳の高校生で、3~8名のチームを組みます。原則としてチーム全員が同じ国の学校に在籍している必要があり、日本とインドネシアでは独自の国内選考が行われます。
2026年度の申込期限は4月23日で、現在の募集は終了しています。大会の直近参加チーム数は公式ページで確認できませんでした。
6. World Series of Innovation
概要
World Series of Innovation(WSI)のImpact Leagueは、起業教育団体NFTEが運営する、13〜24歳向けの無料オンライン・イノベーションコンテストです。
参加者は、企業や団体が提示する課題の中からテーマを選び、気候変動、教育、健康、格差、雇用、AIなどの社会課題に対する新しい製品・サービス・取り組みを提案します。各課題は国連のSDGsと関連しており、アイデアの革新性だけでなく、対象となる利用者、市場性、競合との差別化、実現可能性なども評価されます。
個人でも、最大4名のチームでも参加できます。一次審査で各部門のTop 10に選ばれたチームは、補足動画を提出する最終審査に進みます。2026〜2027年度の新しいチャレンジは、2026年9月9日に公開予定です。
7. Teenage Business Contest Japan(TBCJ)
概要
Teenage Business Contest Japan、通称TBCJは、高校生が日本の地域課題に対するビジネスアイデアを提案するコンテストです。
人口減少、人手不足、活用されていない地域資源、地方経済の衰退、都市への人口集中など、日本の地域が抱える問題に対して、高校生ならではの視点から実現可能な事業案を考えます。
2026年度は個人または最大4名のチームで応募でき、書類審査を通過したファイナリストが、東京・丸の内のEGG JAPANで最終プレゼンテーションを行いました。公式サイトでは、革新性、実現可能性、地域への影響が主な審査観点として示されています。
自分に合ったコンテストの選び方
| 興味・目的 | おすすめ |
|---|---|
初めて起業コンテストに挑戦したい
| Blue Ocean |
本格的な事業案をチームで作りたい
| Diamond Challenge |
STEMと起業を組み合わせたい
| Conrad Challenge |
経済・金融・投資に関心がある
| Wharton Investment Competition |
短時間での問題解決力を試したい
| GYEC |
SDGsや国際課題に取り組みたい
| World Series of Innovation |
日本の地方創生に取り組みたい
| TBCJ |
海外大学出願で活動を伝えるために
コンテストの知名度や賞金額だけで、活動の価値が決まるわけではありません。受賞できなかった場合でも、取り組み方次第で十分に意味のある経験になります。
まず、自分の経験や将来学びたい分野につながる課題を選ぶことが大切です。流行しているテーマだからではなく、なぜ自分がその問題に関心を持ったのかを説明できるテーマを選びましょう。
また、インターネット上の情報だけで企画を完成させず、可能であれば利用者へのインタビュー、アンケート、現地観察、試作品のテストなどを行うことも重要です。
チームで参加する場合は、自分が担当した調査、設計、財務分析、動画制作、発表などを記録しておきましょう。「チームで作った」という説明だけでは、自分の貢献が伝わりにくくなります。
そして、応募や受賞をゴールにせず、コンテスト終了後も企画を改善し続けることが理想です。大学出願で伝わりやすいのは、単発の参加歴よりも、一つの問題に継続して向き合い、行動を積み重ねた過程です。
まとめ
留学や高額なサマープログラムに参加しなくても、自分のアイデアを世界に発信し、社会課題に取り組む方法はあります。
今回紹介したコンテストには、起業、投資、STEM、SDGs、地方創生など、それぞれ異なる特徴があります。最も有名な大会を選ぶのではなく、自分が本当に関心を持てる課題と、自分の現在の経験に合うものを選ぶことが大切です。
受賞できるかどうかにかかわらず、調査し、仲間と議論し、失敗し、改善し、発信した経験は、その後の学びや大学出願にもつながります。
まずは一つ、自分に合いそうなコンテストの公式サイトを確認するところから始めてみてください
