「大学で本格的な研究をしてみたい」「自分の興味のあるテーマをもっと深く追究したい」
そんな高校生におすすめしたいのが、東京大学が実施する中高生向けの研究プログラムです。
今回は、東京大学で研究やSTEAM型の学びに挑戦できる 「UTokyoGSC-Next」 と、東京大学先端科学技術研究センターの 「高校生研究員」 の2つを紹介します。
どちらも参加費は無料。大学の研究者や学生と関わりながら、自分の興味を実際の「研究」へと発展させることができます。
※以下の日程・募集内容は主に2026年度の情報です。次年度以降は変更される可能性があるため、応募の際は必ず公式サイトを確認してください。
① UTokyoGSC-Next
どんなプログラム?
UTokyoGSC-Next は、東京大学が実施する、小学校高学年から高校生を対象とした科学技術人材育成プログラムです。
高校生向けの「第二段階(成長コース)」では、東京大学の研究者によるSTEAM型講義、数学、科学英語、ワークショップなどを通して、自分自身の研究テーマを考えていきます。
さらに、第二段階の参加者の中から選抜された約20名は、第三段階で実際に東京大学の研究室に所属し、研究活動に取り組むことができます。
第二段階では、統計・線形代数・微積分などの基礎学習に加え、東京大学の研究者による学際的な講義、科学英語、STEAM型価値創造ワークショップなどが行われます。最後には自分が研究したいテーマについて「研究提案書」を作成します。
対象
2026年度は、
- 全国の高校1・2年生
- 中等教育学校4・5年生
- 高等専門学校1・2年生
が対象でした。
高校3年生や海外在住者は応募できないため注意が必要です。
募集人数
第二段階:約70名
その後、第二段階参加者から約20名が第三段階へ選抜される予定となっています。
プログラム内容
2026年度の第二段階では、7月から11月にかけて、
- 数学などの基礎学習
- STEAM型学習
- 科学英語
- STEAM型価値創造ワークショップ
- ポスター形式の成果発表会
- 研究提案書の作成
などが行われました。
講義の一部はオンラインで行われるため、東京以外に住んでいる高校生も参加しやすいプログラムです。一方、ワークショップや成果発表会など、一部は東京大学で対面開催されます。
応募方法
2026年度は、主に以下の2つの応募書類が必要でした。
① 自己推薦文(A4・1枚)
② レポート課題(A4・最大3枚)
レポート課題では、自分が興味を持っている科学技術分野の「疑問」と、その疑問をどのように解決したいかについて自分の考えをまとめます。
参加費
無料
東京大学までの交通費は原則自己負担ですが、遠方から参加する受講生については一部補助が検討されています。
募集時期
2026年度は、
4月1日~5月18日 正午
まで募集されました。
例年春頃の募集となる可能性があるため、興味のある高校生は早めに公式サイトをチェックしてみてください。
公式HP
② 東京大学先端研「高校生研究員」
どんなプログラム?
東京大学先端科学技術研究センター(先端研)の**「高校生研究員」**は、自分がすでに持っている研究テーマを、東京大学の研究者や学生のサポートを受けながらさらに深めていくプログラムです。
UTokyoGSC-Nextが講義やワークショップを通して研究テーマを形成していく側面を持つのに対し、こちらは、
「すでに研究したいことがある」
という中高生に特に向いています。
東京大学の大学院生・大学生などがサポーターとなり、研究の進め方について継続的に相談できます。また、研究分野が一致し必要性が認められた場合には、先端研の教員から指導を受けたり、研究室で実験を行ったりすることも可能です。
対象
高校生または中学生
で、自分自身の研究テーマを持ち、さらに発展的な研究を行いたい人が対象です。
また、UTokyoGSC-Nextとは異なり、海外からの応募・参加も可能です。
ただし、指導や助言は原則日本語で行われます。
募集人数
10組程度
2026年度は、個人だけでなく、すでにグループとして研究活動を行っている場合には複数人での応募も可能でした。
プログラム内容
高校生研究員に選ばれると、約1年間にわたって研究を進めます。
2026年度には、
8月|夏期集合型プログラム
東京大学先端研に参加者とサポーターが集まり、研究の進め方を学びます。
期間中|サポーターによる研究指導
東京大学の大学院生・大学生を中心とするサポーターに、オンラインまたは対面で継続的に研究相談ができます。
10月・12月|オフィスアワー
他の高校生研究員やサポーターと研究の進捗を共有し、ディスカッションを行います。
翌年3月|成果発表会
研究成果を東京大学の教員や学生の前で発表します。
「アート枠」も!
このプログラムの特徴の一つが、理系研究だけでなく**「アート枠」**が設けられていることです。
2026年度は、
- 音楽
- デザイン
- 書道
の社会における意義に関する研究も募集されていました。
「研究=理系」というイメージを持っている人も多いかもしれませんが、デザインや芸術について研究したい高校生にもチャンスがあります。
応募条件
2026年度は、
- 自分の研究テーマを持っている
- 主体的・自律的に活動できる
- 原則としてプログラム全体に参加できる
- 学校経由で応募できる
- 大学などが実施する同種のプログラムに参加・申込していない
ことなどが条件となっていました。
特に注意したいのが、学校の先生と生徒がペアとなって応募する必要があることです。
また、1校から応募できるのは2件までとなっています。
参加費
無料
さらに、遠方から東京大学へ研究目的で訪問する場合や、研究に必要なフィールドワークを行う場合などには、審査のうえで旅費や宿泊費などが支給される場合もあります。
募集時期
2026年度は締切が3回設けられていました。
- 第1回:4月30日
- 第2回:5月24日
- 第3回:6月15日
ただし、定員に達した場合には早めに受付が終了する可能性があります。
公式HP
どっちに応募すればいい?
同じ「東京大学で研究できるプログラム」でも、2つには少し違いがあります。
UTokyoGSC-Next
→ 科学技術に興味があり、大学レベルの講義やSTEAM型学習を経験しながら、これから自分の研究テーマを深めたい人
先端研「高校生研究員」
→ すでに「これを研究したい」というテーマがあり、大学生・大学院生などのサポートを受けながら長期間研究したい人
特に「高校生研究員」は定員10組程度と小規模ですが、研究テーマによっては東京大学の研究者から直接指導を受けたり、研究室で実験を行ったりできる点が大きな特徴です。
一方、UTokyoGSC-Nextでは約70人の高校生とともに幅広い分野を学び、そこから第三段階の本格的な研究活動を目指すことができます。
「高校生だから本格的な研究はまだ早い」と考える必要はありません。
自分の中にある小さな疑問や興味を、大学での研究につなげてみたい人は、ぜひ次回の募集をチェックしてみてください。
